ニッケルについて

ニッケルは、2000年以上前の金属性の文化遺物のなかに見つかっています。1751年、ニッケルはスウェーデンの化学者Axel Cronstedtによって初めて元素として同定、分離されました。19世紀には、ニッケルはめっきや、銅および亜鉛との合金である「ニッケルシルバー(ジャーマンシルバー)」などの合金に多く用いられるようになりました。この合金がニッケルシルバーと呼ばれるのはその色にちなんだもので、銀はまったく含まれていません。

ニッケルという名称はサクソン語の「Kupfernickel」、すなわち「悪魔の銅」という言葉に由来します。これは、15世紀の鉱夫達が銅に似た赤褐色の鉱石でありながら銅の遊離が難しく、しかも中毒症状を引き起こす(実際に中毒症状を引き起こしていたのはヒ素です)と考えていたからです。

米国では1857年に、銅とニッケルの合金を硬貨として初めて使用しました。この「ニッケル」硬貨は純ニッケルではなく、最初に純ニッケルを硬貨に使用したのは1881年、スイスでのことです。

20世紀初めにステンレス鋼が発見されると、ニッケルは普及品の多くで非常に有益な役割を果たすことが明らかになり、その状況は現在まで続いています。ニッケルを含有する合金は耐食性と耐熱性に非常に優れているため、化学工場に適しているばかりか、ジェットエンジンの実用化をも可能にしました。そうした技術開発の結果、ニッケルは20世紀に入って需要が著しく増加し、その傾向が現在も続いています。

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